企業比較

NTTデータグループ vs TIS

グローバル50カ国以上に展開する従業員19.7万人のNTTデータグループと、インテックを中核に持つ独立系IT総合サービス企業TIS。どちらもプライム上場の大手SIerだが、「NTTグループのグローバルIT事業」と「独立系の社会課題解決型IT企業」という性格が対照的。この比較では、事業規模・組織文化・中期戦略の3軸から、キャリア選びの判断材料を整理する。

NTTデータグループ

売上高
4.6兆円
従業員数
197,777名
平均年齢
39.7歳
平均年収
923万円

TIS

売上高
5,717億円
従業員数
21,765名
平均年齢
40.0歳
平均年収
807万円

目次

グローバル50カ国以上に展開する従業員19.7万人のNTTデータグループと、インテックを中核に持つ独立系IT総合サービス企業TIS。どちらもプライム上場の大手SIerだが、「NTTグループのグローバルIT事業」と「独立系の社会課題解決型IT企業」という性格が対照的。この比較では、事業規模・組織文化・中期戦略の3軸から、キャリア選びの判断材料を整理する。

3行でわかる違い

事業規模

NTTデータグループはグローバルソリューション事業で売上1.0〜1.2兆円・従業員197,777名の4事業体制(SI・コンサル、クラウド・インフラ、セキュリティ、DX)で、Fortune 500企業や各国政府機関にサービスを提供する。TISは売上5,717億円・連結21,765名で、オファリングサービス・BPM・金融IT・産業IT・広域ITソリューションの5セグメント体制。NTTデータグループはグローバル展開、TISは国内を基盤にASEAN拡大を目指す独立系。

組織文化

NTTデータグループは平均年齢40歳・平均勤続14〜15年で、50カ国以上に拠点を持つマトリクス組織。TISは平均年齢40歳7ヶ月・平均勤続14年6ヶ月(提出会社)で、平均年収807万円。TISは男性育休取得率87.7%・女性管理職比率14.3%と人的資本の開示が充実している。

3年後の方向

NTTデータグループはAI駆動コンサルティング(年15〜20%成長)とグローバルクラウド基盤の拡大で、従来型SIからコンサル・プラットフォーム型への事業転換を推進。TISは中計「Frontiers 2026」で売上6,200億円・営業利益810億円を目指し、社会課題解決型サービスとASEANグローバル展開を柱に据える。

こんな人はNTTデータグループ

グローバル規模のDXを主導したい 50カ国以上の拠点を持ち、Fortune 500企業や各国政府機関の大型DXプロジェクト(100M USD以上)をリードする機会がある。マルチクラウド基盤やAI駆動コンサルティングなど、グローバル水準の先端テーマに取り組める環境。

マトリクス組織で多国籍チームを動かしたい APAC・EMEA・Americasの各リージョンにまたがるプロジェクトで、多国籍のステークホルダーとの調整力・影響力を鍛えられる。大型組織ゆえの複雑な意思決定プロセスを乗りこなす経験は、グローバルキャリアの強い資産になる。

セキュリティ・GRC領域で専門性を築きたい サイバーセキュリティ・MSS・脅威インテリジェンス・コンプライアンス自動化の専門部門を持ち、エンタープライズ向けセキュリティの最前線で実務経験を積める。

産業特化のドメイン知識を深めたい BFSI(銀行・金融・保険)、製造、政府機関、ヘルスケアなど、規制業界に特化した産業別ソリューションを展開。業界固有の課題を理解し、テクノロジーで解決するコンサルタント・アーキテクトとしてのキャリアを築ける。

こんな人はTIS

社会課題解決型のITサービスを手がけたい グループビジョン2032で「社会に、多彩に、グローバルに」を掲げ、クレジットSaaS・GXサービスなど社会課題解決型の新規事業(目標500億円以上)を立ち上げている。従来のSI受託モデルから「社会インフラを支えるサービス事業者」への転換期にある。

独立系SIerの経営自由度を活かしたい 特定の親会社グループに依存しない独立系として、業界横断的な顧客基盤を持つ。連結子会社49社・持分法適用60社のグループ経営に関わる機会があり、事業戦略の自由度が高い環境。

ASEAN・グローバル展開に携わりたい 中計でASEAN売上1,000億円を目標に掲げ、インド・東南アジアでのIT事業展開を強化中。ジャカルタ市の交通決済パッケージなどの実績があり、国内SIerの中ではグローバル展開に積極的な環境。

金融IT・産業ITの両方に触れたい 金融IT(1,964名)と産業IT(3,817名)の両セグメントを持ち、異なる業界のシステム構築経験をキャリアの中で横断的に積める。DXコンサルタント510名体制(目標達成済み)でコンサル領域も拡大中。

キャリアで得られるもの

NTTデータグループ

NTTデータグループでは、グローバル50カ国以上に展開するシステムインテグレーターとして、Fortune 500企業や各国政府機関の経営課題をシステム・データ・AIで解決する経験が積める。100M USD以上の大型DXプロジェクトを複数経験できることは、エンタープライズ市場での市場価値を大きく高める。

AI駆動コンサルティング、マルチクラウド基盤、セキュリティ統合など中計の重点テーマに早期参画できる環境があり、APAC・EMEA・Americasの各リージョンへの異動機会を通じてグローバルキャリアの基盤を築ける。大型マトリクス組織での利害調整やステークホルダー対応のスキルは、どの企業に移っても通用する汎用的な資産になる。

TIS

TISでは、金融・製造・公共の3領域を横断するIT総合サービス企業として、多様な業界の経営課題に向き合う経験を積める。オファリングサービス(5,706名)やBPM(2,361名)など知識集約型の事業領域があり、DXコンサルティングから社会課題解決型のサービス開発まで幅広い業務に関われる。

中計「Frontiers 2026」のもと、クレジットSaaS・GXサービスなど新規事業の立ち上げ経験を積める環境がある。ASEAN事業(目標1,000億円)への参画を通じてグローバル経験も得られる。連結子会社49社のグループ経営の中で、インテック等の有力子会社との協業を通じて多様なプロジェクト経験を積むことができる。

数字で見る比較

指標 NTTデータグループ TIS
売上高(会社の規模感) 4.6兆円 5,717億円
営業利益率(付加価値の高さ) 7.0% 12.1%
営業利益成長率(利益の勢い)
従業員数(組織の大きさ) 197,777名 21,765名
平均年齢(組織の若さ) 39.7歳 40.0歳
平均勤続年数(人の入れ替わり) 14.1年 14.0年
平均年収(報酬水準) 923万円 807万円
売上成長率・YoY(会社の勢い)
男性育休取得率(働きやすさの一指標) 87.7%
有給取得率 or 離職率(定着度)

従業員規模はNTTデータグループがTISの約9倍で、グローバル展開の規模感が大きく異なる。一方で、営業利益率はどちらも11〜12%前後と近い水準にある。平均年齢・平均勤続年数・報酬水準も近い数字を示しており、「働く環境としての条件面」では大きな差はない。違いが出るのは事業の方向性で、NTTデータグループはDX事業が年18〜22%のCAGRで安定成長を続けているのに対し、TISはオーガニック+8.5%の堅実な成長を軸に社会課題解決型への事業構造転換を進めている。TISは男性育休取得率87.7%・女性管理職比率14.3%と人的資本の開示が充実している点も特徴。

事業と戦略の方向性

NTTデータグループの向かう先

NTTグループの中核IT事業として、グローバル50カ国以上で売上1.0〜1.2兆円の事業基盤を持つ。従来型のSI中心モデルから「コンサル主導・AI駆動・クラウドファースト」への事業転換を進めており、営業利益率を11〜13%へ改善する計画。

中計の重点テーマ:

  • AI駆動コンサルティング: コンサル人材の継続育成を通じて、高付加価値のDXアドバイザリーを拡大(年15〜20%成長)
  • グローバルクラウド基盤拡大: APAC・EMEA・Americasの各リージョンでマルチクラウドポートフォリオを強化
  • セキュリティ・GRC統合: エンタープライズ脅威対応とコンプライアンス自動化で年12〜15% CAGR
  • 産業別ソリューション: BFSI・製造・政府・ヘルスケアの業界特化型サービスを加速

業績の勢い

FY2025年度はグローバルソリューション事業で1.0〜1.2兆円。DX事業が年18〜22% CAGRで最高成長率を示し、クラウド・セキュリティも年12〜15%で安定成長を続けている。

TISの向かう先

連結子会社49社・持分法適用60社の独立系IT総合サービス企業として、売上5,717億円・営業利益705億円の安定した収益基盤を持つ。中計「Frontiers 2026」では「フロンティア開拓」を基本方針に掲げ、既存顧客への高付加価値提供と社会課題解決型の新規事業を両輪で推進。

中計の重点テーマ:

  • DX価値向上: DXコンサルタント510名体制(目標達成済み)でエンタープライズ向けDXコンサルを強化
  • 次の強みへの投資: クレジットSaaS・GXサービスなど社会課題解決型の新規事業を立ち上げ(目標500億円以上)
  • グローバル展開: ASEAN売上1,000億円を目標に、インド・東南アジアでのIT事業を拡大
  • サステナビリティシフト: 役割ベースの報酬体系への転換とエンゲージメント・顧客満足を重視

業績の勢い

FY2025年度は売上5,717億円・営業利益705億円を達成。FY2026年度ガイダンスは売上6,200億円(+8.5%)・営業利益810億円で、営業利益率を12.1%→13.1%に改善する計画。産業IT(デジタルサプライチェーン)が成長の牽引役。

新卒なら / 中途なら

新卒なら

NTTデータグループは約19.8万名の大型グローバル組織で、体系的な研修制度とSI・コンサル・クラウド・セキュリティ・DXの多様な配属先から長期的にキャリアを設計できる環境。TISは21,765名の独立系グループで、インテック等のグループ会社を含む多様な配属先があり、中計でDXコンサルタント育成を強化している。「グローバル規模の多様な機会を求めるか」「独立系の経営自由度で幅広い事業領域に触れるか」が選択の軸になる。

確認のポイント:NTTデータグループなら「初期配属の事業部・リージョンの決まり方」「グローバル異動の時期と条件」、TISなら「グループ会社(インテック等)への出向機会」「DXコンサルタントへの育成パス」を面接で聞きたい。

中途なら

NTTデータグループはAI駆動コンサルティングやグローバルクラウド基盤、セキュリティなど各専門領域で即戦力を求めており、グローバル経験やFortune 500企業との折衝経験が評価される。TISは社会課題解決型サービスの立ち上げ経験者や、ASEAN事業を含むグローバル展開の経験者、金融・製造の業界特化型コンサルタントを求めている。自分の専門性がグローバル展開型と社会課題解決型のどちらにより貢献できるかを見極めたい。

確認のポイント:NTTデータグループなら「入社後のアサインメントプロセスとリージョン選択の自由度」「マトリクス組織での評価基準」、TISなら「ASEAN事業への異動条件」「新規事業(クレジットSaaS・GX)のチーム構成と今後の採用計画」を確認したい。

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