目次
数字で見る比較
| 指標 | オービック | TIS |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,212億円 | 5,717億円 |
| 営業利益率 | 64.6% | 12.1% |
| 営業利益成長率 | — | — |
| 従業員数 | 2,189名 | 21,765名 |
| 平均年齢 | 35.9歳 | 40.0歳 |
| 平均勤続年数 | 13.0年 | 14.0年 |
| 平均年収 | 1,103万円 | 807万円 |
| 売上成長率・YoY | — | — |
| 男性育休取得率 | 96.8% | 87.7% |
| 有給取得率 or 離職率 | — | — |
高収益の独立系ERP企業オービックと、総合DXサービスでグローバル展開を目指すTIS。企業規模、組織文化、キャリアパスが大きく異なる2社の選択軸。
3行でわかる違い
事業規模
売上1,212億円、営業利益率64.6%の少数精鋭
売上5,716億円、営業利益率12.1%の総合型
規模はTIS約5倍、利益率はオービック約5倍
組織文化
年収1,103万円、自社開発に専念、技術の深掘り
年収806万円、DXコンサル・子会社連携、領域横断
オービックは給与・専門性、TISは経験幅が特徴
3年後の方向
クラウド化で次の成長へ、ERP市場の深化
ASEAN展開と自社SaaS拡大で新規市場開拓
オービックは既存市場の深さ、TISは地域・商品の幅
こんな人はオービック
自社開発に没頭できる オービックはERPの直販と自社開発に専念。客先常駐がなく、自社プロダクトの技術進化に携わる。年1000件以上の新規受注により、自分の開発が市場価値になるスピード感が異なる。
収入を優先したい 年収1,103万円で、業界上位水準の待遇を実現。これは営業利益率64.6%の企業体質による配分効率の高さに基づく。総合企業での年収806万円から300万円近い差は人生設計に影響する選択肢。
少人数組織での信頼感 従業員2,189名で、1人ひとりの裁量が大きい。採用成功率の厳選文化により、チームの質が高く、余計な政治活動なく仕事に集中できる環境。公開情報では男性育休96.8%で家庭との両立文化も根付いている。
クラウド時代の転換期を見たい オービックは今、オンプレミスERP(既存基盤)からクラウド統合ERPへ移行中。決算説明資料では『クラウド事業拡大』を戦略の中軸に掲げ、Q3売上成長率11.6%で勢いを示している。この転換プロセスに参加することのキャリア価値。
こんな人はTIS
大規模組織での事業設計経験 TIS(従業員21,765名)は金融・製造・公共の3大セグメントを持つ総合企業。中期計画『Frontiers 2026』では、DXコンサル部隊を510名達成し、事業全体を動かすスケール感を経験できる。オービックの少人数密度とは違うダイナミクス。
グローバルキャリアを視野に(中途向け) 中期計画でASEAN展開を戦略核として掲げ、FY2026目標はASEAN売上1,000億円。海外事業所配置の機会が増える局面。オービックは日本市場深耕だが、TISはグローバル人材育成のフェーズに転換中。
複数領域のIT経験を積みたい TISの営業利益率12.1%は総合体質を示す一方、金融・製造・公共という異なる顧客ニーズへの対応を経験できる。子会社(インテック等)を含めたグループ内異動も選択肢で、多角的な成長パス。オービックはERP専門に尖った環境。
成長段階の事業に関わりたい 自社SaaS事業拡大、DXコンサル強化、ASEAN展開という3つの新規領域を同時推進中。営業利益率が12.1%に留まるのは投資段階だからで、今この時期に参加すると黎明期から成熟期への事業進化を直線で見られる。
キャリアで得られるもの
オービック
オービックのERP商材は日本の法人顧客ニーズに深く根ざしており、製造・卸売・流通などの業務知識を身につけられる。自社開発により、顧客の経営課題を技術で解決する経験を積むことで、IT×経営の接合部での専門性が磨ける。
少人数組織で経営の透明性が高く、経営判断(受注1000件超の達成、営業利益率の維持施策、給与配分)が社員に可視化される。また、2,189名体制で採用基準が高いため、質の高い同僚との協働を通じて、自分の仕事評価も相対化されやすく、成長スピードが速い。
現在のクラウド事業拡大戦略により、既存のオンプレミスERP知識を持ったまま、クラウド統合ERPの技術進化に関わる。この双方向の深化は、10年後のIT業界で『ERP専門家』という肩書を確立するキャリア基盤を与える。
TIS
TISは金融・製造・公共という業種別組織を持つため、1つの企業で複数の業界ドメイン知識を習得できる。DXコンサル部隊強化により、顧客のデジタル変革における上流工程(戦略立案)から下流(実装)までを見る機会が増え、技術者としてのコンサルティング素養が養える。
21,765名の規模感で、複数事業部・子会社を含めたキャリア選択肢が増える。ASEAN展開が加速する局面では、現地駐在・グローバルプロジェクト参画の道も開く。また、営業利益率12.1%で投資余力があり、技術研修・スキル開発への企業側の支援が相対的に充実しやすい環境。
自社SaaS事業の拡大フェーズ、DXコンサル需要の高まり、ASEAN市場開拓という3つの成長軸が2026年に向けて展開される。今この段階で参加すると、黎明期から成熟期への事業拡大を『当事者視点』で経験でき、キャリアの後半戦で別企業へのポータビリティが高まる。
事業と戦略の方向性
オービックの向かう先
オービックは決算説明資料で『クラウド事業拡大』『収益力維持・向上』『受注高拡大』を3本柱に掲げている。既存オンプレミスERP市場での高い営業利益率を保ちながら、クラウド統合ERP製品への移行を加速する転換期にある。
決算説明資料の重点テーマ:
- クラウド事業拡大: オンプレミスERP(既存基盤)の顧客基盤をクラウド統合ERP移行へ導くと同時に、新規顧客のクラウドファースト提案を推進。今後の売上成長エンジン。
- 収益力維持・向上: 営業利益率64.6%という業界トップクラスの利益率を維持する一方、規模拡大による原価効率化で更なる利益向上を狙う。給与配分や研修投資の基盤。
- 受注高拡大: 年1000件超の新規受注を目標にセールス組織の強化。Q3実績で売上成長率11.6%、営業利益成長率13.1%と達成見通しを示している。
業績の勢い
Q3累計売上1,001億円(前年同期比+11.6%)、営業利益662億円(前年同期比+13.1%)と好調推移。クラウド事業と既存事業の両輪で成長を実現中。
TISの向かう先
中期経営計画『Frontiers 2026』では『DXコンサル強化』『自社SaaS拡大』『ASEAN展開』を成長軸に設定。従来の総合ITサービスから、より高付加価値なコンサルティング領域とグローバル新市場開拓へ戦略シフト中。
中期経営計画の重点テーマ:
- DXコンサル強化: 金融・製造・公共セグメント全体でデジタル変革の上流コンサルティング需要が高まる中、DXコンサルタント部隊をFY2025実績510名から更に拡大。単価向上と利益率改善が狙い。
- 自社SaaS拡大: 既存ストック収益(サブスクリプション)モデルへの転換を推進。ライセンス販売中心から、クラウドベースのSaaS製品へのポートフォリオシフト。継続的な顧客関係構築。
- ASEAN展開: グローバル成長戦略としてASEAN地域への事業拡大を加速。FY2026目標でASEAN売上1,000億円を設定。現地子会社と日本本社の連携による人材・技術移転。
業績の勢い
FY2025実績で営業利益率12.1%の中、FY2026目標では営業利益率13.1%(営業利益810億円、売上6,200億円)を掲げ、投資段階から収益化へのシフト。ASEAN展開加速に伴い海外配置機会が増加予見。
新卒なら / 中途なら
新卒なら
新卒採用では、オービック(年収1,103万円、少人数精鋭、ERP専門)と TIS(複数事業、キャリア選択肢広い、成長段階)でアプローチが異なります。オービックは採用基準が厳しく、高い技術適性を求められる代わりに、初期配置時点で重要プロジェクトに関わる可能性が高い。TISは新卒向けの育成体制が整備されており、複数部門での配置を通じた幅広い経験が標準的です。
少数精鋭の超高収益ERP企業で深い専門性を磨くか、大規模総合ITで幅広い経験を積むか
確認のポイント:オービック面接では『なぜERP領域か』『クラウド移行の技術課題をどう見るか』を聞かれやすい。TIS面接では『複数事業での異動希望はあるか』『グローバル展開への関心』が評価ポイント。
中途なら
中途採用では、現在のキャリアステージと今後の市場価値をどこに置くかが分岐点です。オービックはERP技術者としての専門性を深掘りする選択肢。既に金融・製造・公共などのドメイン知識がある場合、その知識をERP導入・クラウド移行プロジェクトで生かせます。TISはそのドメイン知識を複数セグメント間で横展開し、さらにはDXコンサルやASEAN事業といった新フィールドでの応用機会がある。
『深さ』か『広さ』かの選択。ERP領域での競争優位性を磨くならオービック。複数業種・複数地域・複数事業モデルでのキャリアを構想するならTIS。
確認のポイント:オービック面接では『現在の顧客課題の経験』と『クラウド化への対応可能性』を具体的に説明。TIS面接では『どのセグメントでのキャリアを考えるか』『管理職志向 vs 専門職志向』を整理しておく。異動の融通性や子会社配置も確認を。